山下くに子 / 晴れ、時々、わたし

 4月はスタートの時期。新生活は順調ですか? 生活が変わった人はもちろん、特に大きな変化はないよ…という人でも、やはりこの時期は緊張の日々。だって「始めまして」の挨拶が格段に多くなりますからね。そして、その後には必ず「よろしくお願いします、ペコリ…」が付き物。

 このとき、やはり、思うわけですヨ。「いい人と思われたい!」とか「他の人とはもうダメだけど、新しい人間関係なら、新しい自分を発見できるかも…」てなことを…。それを否定しちゃいけません。だって、せっかくのスタートの時期なんだから、ぐいぐい、推し進めましょ。がんばるあなたを応援してくれるのは、こんな曲です。

 まずは、ウルフルズの「ガッツだぜ!!」。このタイトルを読んだだけでも、メロディが浮かんできて、ちょっと元気に歌ってみたくなりません?このわかりやすさが、人間関係で緊張しているハートにじ〜んと沁みます。10年も前の曲ですが、この曲で、いったいどれだけの人がガッツを出したことか…。で、この曲を収録したアルバム「バンザイ」発売から10周年を記念した特別盤が出ました。「バンザイ〜10th Anniversary Edition〜」。大ヒット曲あり、昔のシングルのカップリング曲ありで、かなり楽しめます。当然ながら、直球ド真ん中狙いの歌ばかり。いろいろ気を遣いながら人間関係を築かねばならぬ今のあなたには、こういうコテコテのベタな歌が必携です。

 ベタさ加減では、こちらも負けません、サンボマスター。デビュー当時から注目していた方も多いでしょうが、TVドラマ「電車男」のテーマとなった「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」のヒットで、一躍有名になりましたよね。「カッコつける」という言葉は横に置いといて、ブルドーザーみたいに、すべてを力技で押し切るサウンドだから、聴いている方も俄然パワーアップ。3枚目のアルバムも、タイトルからして、なんか急速フル充電できそうっ!もちろん「世界〜」も入っていますっ!

 反対に「カッコ」にこだわるのは、今、最高にパワフルな倖田來未。「エロかっこいい」の言葉を生み出して時代を創造している感もありますね。カッコ良過ぎて、なんかイイトシして彼女のCDを買うのも照れるよナ…って気もしますが、そんなこと言ってられません。だって、今、最高にノッている彼女ですから、その流れにこちらも乗っかって、上昇気流に巻き込んでもらいましょう。あくまで彼女のパワーで、こちらのエンジンをスパークさせる感じ。うってつけは、12週連続発売で話題になったシングルも収録されている2枚めのベストアルバム「Best 〜Second Session〜」です。旬のアーティストだけに、サウンドもカッコよくて、時代を生き抜くパワーが湧きますよ〜。

 周囲は新しい生活をうまくこなしているのに、自分だけ波に乗り遅れているような気がするあなた、見回せばすっかり春なのに、自分だけ古いコートを着込んでいるような気がするあなた、他の人にがんばれって言われるとツライけど、自分で自分を励ますのなら、なんだか優しい気分になれそうでしょ?
 さあ、自分、がんばれ!「お前だけが頼りだ」と自分自身に言ってあげて。ほら、新しい力も湧いてきそうでしょ?

 突然ですが、イナバウアーあります!あ、表現が不適切でした、荒川静香選手がトリノ五輪で金メダルを取った際に使用された「トゥーランドット」のバイオリン・バージョンが収録されたCDです〜!ジャケ写真は、村主章枝選手(彼女はこのCDを出したエイベックスの所属)。ジャケでは穏やかに微笑んでいますが、私は彼女がキッと険しい表情をする瞬間が好きっ。おとなしそうなのに、一気にスイッチがMAXまで入る感じがたまりませんっ!

 この「マイ・フィギュア・スケート・アルバム」は、日本選手が試合などで使用した曲を集めたオムニバスですが、私としては「あの感動よ、もう一度」ってワケじゃないんです。ほら、ちょっと考えて見て。今までトゥーランドットを聞いても「へぇ〜」ぐらいにしか感じなかったのに、荒川選手の金メダル演技を見た今となっては、聞くと下腹部の丹田から力が湧いてくるような不思議な感覚に全身が包まれません?これですよ、コレ。この感覚が必要なんです。

 感動を感動のままでなく、あなたの中のパワーに変える…。そのスイッチを入れてくれるのが、トリノ五輪を連想させるCDです。他にもありまっせ!

 一躍ブームになったカーリング娘たちが「きゃ、リッキー・マーティン見ちゃった」なんてはしゃいでいた閉会式のパフォーマンス。元アイドルであり、俳優でもある彼は、流行りのちょい悪系の雰囲気たっぷり。郷ひろみが「ア・チ・チ」と歌ってヒットさせた元歌「リヴィン・ラ・ヴィダ・ロカ」などノリノリのイメージが強過ぎますが、スマトラ沖地震に伴う津波被害救済のために、現地で基金を設立したりと、けっこう社会派なんですね。そんな硬派なイメージをのぞかせるのが、去年のアルバム「ライフ」。英語で歌った5年ぶりのアルバムは、がっつり大人の歌を聞かせてくれます。

 トリノ五輪では、会期中に開催される日替わり無料ライヴも大人気でした。そこで熱唱していたのがケリー・クラークソン。このまえのグラミー賞で2冠に輝きましたが、彼女は総応募者数1万人というオーディション番組で激戦を勝ち抜いた経歴の持ち主。根性の座り方でいえば、五輪選手と互角。それに、最近ぐんぐんと花開いていく感じがあって、かなりパワフル。きっと、あなたの中に眠る力も、影響されて起き出しますよ〜。

 そう、イナバウアーは美しいけれど、みんな真似するのは、そこにこめられているパワーがほしいから。イナバウアーの力を借りて「燃えたいっ!」んですよね。さ、燃焼力が一番強くなるのは、今ですよ〜。一緒に燃えよう、ぼわっ。

 早速ですが、春、桜のある風景と、その中にいるアナタを想像してみてください。どんな情景の中にあなたは居ますか?咲き誇る桜を静かに見上げていますか?花びら舞う中で誰かと歩いていますか?それとも、ひらひらと舞い降りる花びらを誰かと追っていますか?いずれにせよ、ほのかなピンク色に包まれた、おだやかな空間にあなたは居ることでしょう。

 ところが現実はっ!?お〜咲いたなぁと思いながらもアクセクと日常に流され「あれ、ロクに花見もしないうちに散っちまったぜ」と嘆く自分とか、花見宴会で盛りあがる中、寒さを我慢する自分とか…、たった今想像した情景とは、かなりかけ離れていませんか?私自身も、春の訪れはスーパーの棚に並ぶ缶ビールの桜バージョン・ラベルで感じ、桜が咲けば、いかに桜を口実にして酒を飲むかに全精力を注ぎます。

 それでも、桜への憧れは、日本人のDNAに組み込まれている季節の情景。おだやかな桜、まぶしい桜、優しい桜、艶っぽい桜…、たとえ心の中だけでも、自分だけの桜を堪能してください。そのお供になるのは、やはりこのCDです!
 咲き始めの桜のイメージは、河口恭吾の初のベスト盤「アイ・ラブ・ユー シングルズ」。あの雪の上に相合傘を書く、車のCMで使われているタイトル曲を始めとして、大ヒットの「桜」や、サビの高音がバツグンの「夢の真ん中」など、河口ワールド全開。彼のボーカルの、あの不器用だけど真っ直ぐな感じが、いいんですよ〜。まだ寒い中、ケナゲに膨らむ桜のつぼみに「がんばれ」と語りかけたくなる朝の雰囲気を、このアルバムでどうぞ。

 咲いた桜に癒されたいなら、中島美嘉のベスト盤に収録されている「桜色舞うころ」。柔らかい印象の声だけど、芯が強くて、どこかノスタルジック。冷たい風の中でも、花開かせて、花びらを震わせているイメージです。このベスト・アルバムには、デビューシングルから収録されているのですが、彼女の歌にどんどん包容力が加わってきているのが実感できて、ハートがじ〜んと温かくなりますよ。

 今回の「桜」の中で、一番力強く華やかな桜が、コブクロの「桜」。華やかといっても、青空にピンク色の花びらが飛び交う花吹雪ではありませんよ。深夜、暗い闇の中にも関わらず明るさを放っているような桜です。彼らの5枚めのアルバムはヒット曲も入っていますが、ストリートライブ時代を感じさせるパワーも満載。二人のハーモニーのダイナミックさとアレンジの緻密さが、静かにあなたのハートにエネルギーを注ぎ込みます。

 サクラの花芽は、単に暖かくなれば開花するというものではなく、寒さに耐える一定の期間がないと、花は開かないのだそう。この寒さがあるから、明日がある…。あなた自身の桜も、きっと同じ。今日を乗り越えれば、明日があり、その先で花開く…。がんばろね!

 そういえば、最近、褒められたことってあります? なんだか大人になってから、ずいぶんと久しく味わっていない感情のような気がします。褒められたいって気持ちは常にあるんだけど、だんだん年齢を重ねるにつれて、あれ?お世辞?なんて妙にウラを読んでみたりして…?そう、素直じゃないよね〜なんて思っているうちに、どんどん自虐&自滅のループにはまり込んで…うぐぐっ!だからこそ、グラミーのような晴れ舞台で褒められて、認められる人って、その実力と状況が素直に羨まし〜っのですっ!

 褒められて素直に嬉しそうだったのが、ジョン・レジェンド。両手をひらひらさせていましたが、新人賞、男性R&Bヴォーカルなど3部門で最優秀賞を獲得。そのうち最優秀R&Bアルバムに輝いたのが、「ゲット・リフテッド」。新人といっても単にメジャーデビューしただけのことですから、もうキャリアは十分、安定感たっぷり!クワイヤコーラスで培ったハーモニー、ピアノと絡み合うメロディなど、大人の雰囲気なんだけど、クールというより、ジ〜ンと暖かい感じ。今年のグラミー賞関連で、まず押さえたい1枚です。

 最優秀レコードで名前を呼ばれて、「あがっているように見えるだろうけど、ほんと、あがってるんだ」となごみのコメントをしたのが「アメリカン・イディオット」のグリーン・デイ。去年最優秀ロック・アルバムを取っているから、今回も…!の前評判でしたね。でも、やはり改めてアルバムを聞くと、彼らの強さを感じます。メッセージ性、説得力、音楽的追求。何よりも、受賞したバラード調の曲「ブールバード・オブ・ブロークン。ドリームス」で、今までパンク・ロックは聞かなかったという人を、グリ−ン・デイ・ワールドに取り込み、パンクに興味を持たせた功績は大きい!褒めちゃうっ!

 自分が褒められているのに、まずライバルたちを褒めたのが、グラミー賞の中でも最も関心をあつめる最優秀アルバム賞を獲得したU2。「マライアは天使の歌声だ、ポール・マッカートニーはすばらしい功績だ…、カニエ、次は君だよ」ってな具合に…。そう、長いスランプから抜け出して華やかな大ヒットを飛ばしたマライアは、ほんと、褒めてあげたくなるものね。彼らが受賞したアルバム「ハウ・ドゥ・ディス・マントル・アン・アトミック・ボム」からは、「サムタイムズ・ユー・キャント・メイク・イット・オン・ユア・オウン」が最優秀楽曲にも選ばれ、誰もが、U2の実力&魅力を改めて実感しましたね。この初期のU2を思い出させるサウンドがいいんですよ。回顧するだけでなく、キャリアを積み重ねてこその緻密さもあるし…。やはり、自分の信じる道をしっかり歩くのって、かっこいいなぁ。

 褒められたかったら、まずは努力と言われておりますが、それはこの際置いておいて、U2のボノのコメントのように、まずは他人のいいとこを見つけて褒めてあげるってのはどうでしょう。もっともボノの場合は受賞してからのコメントですから、余裕がありましたけど、それなら先に余裕たっぷりに誰かをほめたら、めぐり巡って、自分にいいことが返ってくる気がしませんか?だって、世の中、褒められたい人の方が圧倒的に多い。褒める人は不足しているんです。

 まずは、あなたがその需要を満たしてあげましょう。即、あなたは人々にとって必要な存在になること間違いなし。では、まず隗より始めよ。ここまで読んだあなたはエライ!褒めちゃう!絶対いいこと、ある!

 もうすぐバレンタイン。お菓子屋さんや雑貨屋さんは、目もピンクに染まりそうなくらいハートマークのチョコ関連商品が並んでいます。でも、バレンタインといっても、もうチョコだけを渡す人は少ないでしょう。やはり、ちょっと他の人と差をつけるギフトをつけたいと思うのでは?

 さてさて、ソコなのです。他の人と差をつけたい…。これをバレンタインネタと思ってはいけません。完全に男女共通ネタです。これは、率直に言えば、自分を選んでくださいねってことです。でも…、自分なんかを選んでくれるの…? これも誰もが感じることですが、そこで躊躇してはいけません。言葉は悪いけど、ここで手を打っていただきたい、ワタクシで手を打っていただきたい…、これが真実です。

 そう、大切なことは、いかに「あなたがいい」と思わせるかです。相手の意識を、今、目の前にいるあなたに持ってくるためのスモールギフトとして役立ちそうなCDは、コレです。

 まずは、HOME MADE 家族。名古屋出身の3人組ヒップホップグループです。ヒップホップとかラップと聞くと、可憐な純愛をイメージしにくいけれど、最近ヒットしている「サルビアのつぼみ」は、「ふとした仕草が母と似てきた、いつしか口癖が父と似てきた…」という歌詞で始まる愛の歌。厳密に言えば親子愛・家族愛のジャンルですが、身近なところにある幸せに目を向けさせるためには、コレです。ラップのリズムで歌詞にもぐっと集中して、なんだか誰かのメッセージに心を傾けたくなるのです。そのタイミングでメールしましょうネ。

 誰かを好きになると、1日中でもその人のことを考えるようになりますが、その状態をみずから創り出すことも大切。ことあるごとにあなたのことを思い出してもらうのです。今年の冬を代表するラブソング、レミオロメン「粉雪」を贈りましょう。相手がもう持っているかもって? そんなの構いません。この曲を耳にするたびに、自動的にあなたを思い出すようにすることが目的ですから。主題歌になったドラマのイメージは、「今、ここにある幸せ」を大切にしなくちゃ…と思わせるものだし、「それでも一億人から君をみつけた」「それでも僕は君を守りたい」という歌詞も強い味方。たとえ、今回のアプローチがうまくいかなくても、この曲を聞けば、相手もこの冬のことを思い出し、あなたを思い出す…というループを作ることができます。

 といいつつ、私自身が一番、目指したいのは、こちら。世界のマライヤです。目指したいのは、胸&ボディだけではありませんっ!彼女の歌もイメージも、誤解のしようがないくらいの直球ラブです。よく自分が傷つかないように、どちらとも取れる態度って取りますけど、あれって、自分がドキドキするワリには何も伝わらなくて(そりゃそうだ)、けっこう徒労感が強いもの。プラチナ・エディションは、チャートも、セールスもぶっちぎりパワーのアルバム「MIMI」に4曲を追加したアップ・グレード盤。力強く美しいバラードがぶっちぎりのパワーで迫ってくるのです。その勢いに、誰でも、今すぐ幸せな気分になりたいって気になってしまいます〜。 初デートがドライブだったら、BGMはコレで。「この人といるときの心地良さを大切にしなくちゃなぁ」って気にさせるアルバムですから。

 あらら?そんなに上手くいくかなぁ…と思ってるでしょ?でも本当にあなたを思う人はすぐそばに居るのに気づかないっいうのが恋のセオリーだってことは、もう過去に体験済みですよね?さぁ、そろそろ、過去の体験を活かして、自分の恋を成就させてあげましょう。あなたが、あなたのままで、そこに居ればいいんです。音楽は星の数ほどあって、あなたがどんなシチュエーションに居ても、ちゃんとサポートできますからね。困ったときは、神頼みならぬ、音楽頼み。効きますっ!