山下くに子 / 晴れ、時々、わたし

 果物屋さんにイチゴが並べば春だぁ〜と騒ぎ、八百屋さんにふきのとうが顔を出せば、天ぷらにしたい…と考え込む。やはり旬の素材って見逃せないわぁ〜、なんて大げさな理由をつけなくても、1月は3ヶ月に1度の連続ドラマのスタート時期。やはりこの時期には、連ドラを見て、勝手な批評をしないと気がすみません!旬の話題ですもん。

 初回放送順で行けば、恋愛ドラマの月9がポップ&元気ドラマにシフトした「西遊記」。ストーリーは、すでにお馴染みのものですが、キャラクターの設定を全く新しくしています。なかなか連ドラを連続で観られない社会人にとっては、途中から観ても大丈夫感が嬉しいのだけど、演じる俳優さんのキャラが入り過ぎて、バラエティ感覚ぬぐえず…。でも、CG技術はすごいです!

 始まる前から期待していたのが「小早川信木の恋」。こちらはビッグコミックでずっと読んでいましたからね〜。ドラマ化されるなら、絶対に主人公の奥さんや周囲のドクターのキャラをかなり強調するぞぉとワクワクしていたのですが…。あれれ?もっとフジテレビすると思ってました。昼ドラにも慣れてしまった身には、ちょっと肩すかし。

 話題のドラマのうち、後発スタートが竹野内豊×チェ・ジウの「輪舞曲(ロンド)」。予想はしていましたが、かなり複雑。演出も凝りまくり。チェ・ジウの役柄がイヤな女に感じるのは、ハングルのニュアンスがわからないせい?(字幕は出るけど…) この女性を愛するようになるんだから、この後、かなりのネタが用意されているのでしょうねぇ(ねちねち)初回を見た途端に、これはDVD化されてからまとめて見るドラマや…と思ったのでした。

 とまぁ、前評判をあおったワリには、最終回まで追いかける情熱が100%とは言いがたい状況だったのだけど、あえて、この3本を選んだのは…? そう、主題歌。いずれも、今年の音楽シーンをリードしそうな、大注目のアーティストです。「西遊記」の主題歌は、仙台のバンド、モンキーマジック。インディーズ時代から大人気で、独特のきれいなハーモニーが絶妙。カナダ人兄弟と2人の日本人のバンドで、名前はゴダイゴの「モンキーマジック」に由来しています。この1月にデビューして、主題歌になった「アラウンド・ザ・ワールド」はセカンド・シングル。とんとん拍子とはこのことです。スケールでっかいぞぉって感じのサウンドが、◎。「小早川〜」の主題歌は、ナナムジカの「くるりくるり」。去年4月にデビューした女性ユニットです。クラシック×ポップスの安定感と力強さ。曲調は切ない系だけど、冬の陽だまりを作る太陽みたいに、身体に染みとおる温かさがあります。中島みゆきが好きな人なら、コレも絶対好きです。

 そして、ドラマ主題歌でデビューなのが、絢香。デビュー前から大きなイベントで歌ったり、大注目のボーカリストですね。このところ流行している、吐息使い絶妙系ボーカリスト、まだ17歳です。その才能にちょっと嫉妬しちゃうなぁ。「信じる」というごく当たり前のことを、直球で歌っています。今年のカラオケで歌いたい歌上位ランクに入るのは必至のバラードなので、押さえておきましょう。いい曲はいつ聴いてもいいものだけど、旨いものと同じで、一番おいしいタイミングでゲットしたいですよね。やはり旬には勢いというパワーがあります。旬の曲を聴くことで、きっとあなたにも、今のあなたならではのパワーが生まれますよ。

 なんだかよくわからないけど、がんばってますか?
そう、この時期、なぜかナンだかわからないけど、頑張らなくちゃいけないような気になるんですよね〜、それは、あなたがニッポン人、日本文化の中に生きているからなんですヨ。

 季節の行事を大切にする日本では、「年を越せない」という言葉があります。そんなモン、時間が流れりゃ新年は来るのさ、と思っても、本屋で本を買うとき、下から抜いたりするでしょ?スーパーで牛乳を買うとき、奥から日付の新しいのを取ったりするでしょ?新しいものには価値がある…。それを、どこでどう表すかだけなんですね。

 だから新年を迎えるために、きっちりケジメをつけたい、もしくはつけるのも悪くないと思っているアナタ、当然、このCDはチェック済みですよね?

 2005年コレははずせない、の筆頭は、やはりサザンオールスターズでしょう。以前からファンの人には、心の底からパワーが蘇る感覚を、初めてサザンに触れる人には世の中にこんなパワーがあったのねという新発見の感動を与えてくれます。年末、仕事に忙殺されて何も感じられなくなってしまっている方、サザン独特の歌詞を読んで、ぶっ飛びカンフル剤にしてください。2枚組の超大作ですから、年末年始のお休みにどっぷりはまるのにもってこい!初回限定盤を押さえるというのも、また日本人気質にピッタリ合うのでございます…。

 報道資料の最後に「なるべくおひとりで、ヘッドフォンでお聞きいただければと存じます」と本人コメントが書いてあったのは、山下達郎の「ソノリテ」。ワタクシはそのリクエストを破って、朝イチ、大音量で聴くのを日課としております。だって、恋愛運がぐぐ〜んと上がりそうになるんだもん! ほとんどがテレビ番組のテーマやCMでおなじみの曲なので、気持ちがサウンドにのる感覚が速攻でやってきます。新年もこういう感覚で始められたら、ちょっとイイ感じ。

 そして、押さえておきたいというより、押さえてほしい1枚がDef Tech(デフ・テック)のアルバム。

 前出の2アーティストに比べれば、もう駆け出しですから名前を聞いて「え、知らない、どんなサウンド?」と思う人でも、一度は耳にしたことがあるくらい、今年の新人の中で一番ブレイクしているボーカル・ユニットです。年末の紅白にも、切り札として登場いたします。親しみやすいラップといったサウンドもいいけど「今のCD、高いよ〜」と子供でも買える値段に設定するという考え方が好き!そうだ、音楽はみんなのものだ〜!

 そろそろ、仕事も生活も年末に向けて、走リ出す→ひたすら駆ける→滑り込む→セーフ! のプロセスを踏む時期。なんか忙しいし、バタバタしてイライラするけど、「年を越す」というカウントダウン・イベントにみんなで参加しているんだと思えば、少しは気がラクです。イベントを盛り上げるBGMとして活用してくださいね〜!

 チャンチャンチャチャチャ「いよいよ、あなたの一番大好きなあの人と〜♪」って携帯CM、若えなぁ。一番大好きなあの人=(イコール)一番電話をかける相手の図式が成り立ったのははるか昔、今や、一番電話をかける人は、どちらかといえば、顔を合わせず、電話で済ませたい仕事関係の人だったりするワケですよ。
 そんな人をLOVE定額みたいなのに登録するなんて、あり得ない〜っと叫びつつ、本当に一番好きな人って誰?とつぶやいてみたりするシーズンです。

 はい、クリスマスはもうすぐそこ。なんかウキウキ気分になるけれど、クリスマスに至るまでの日程って、社会人であれば、仕事もアリ、つきあいもアリの一番忙しい時期。へとへとになってヤマを越えたところで勝負の日が来られてもね〜、ちと辛いわぁ。それでもクリスマスはやって来る…というワケで、今回は、お疲れ気味でもラブモードに突入できるカンフル剤的CDです。

 軽く、この時期のワクワク気分に乗るための身体馴らしにうってつけは、人気のコンピシリーズカフェ・アプレミディ」から出たクリスマス・コンピレーションです。選曲には定評のあるレーベルですから、アプレミディというレーベルだけで、もう10人中9人に効果がありますと謳っているようなものです。内容も、燃えてる暖炉の前にツリーがあってプレゼントが積み上げられているような、典型的イメージのクリスマス・ソング。こういう優しい名曲が、疲れたときには必要なんです。

 少し元気が出たら、あなた自身のクリスマスのために、女性ジャズ・コーラスはいかが?全員がソロで歌える4人組スターライト・ジャンクションが、大人の夜を演出してくれます。ポイントは声質と歌唱法も違う4人がハモる、通称・激ハモ。盛りあがり方が違います。自分自身を気持ちをぐぐいっと盛り上げて、今夜をドラマにしたいときには、この激ハモがよく効きます。「ルート66」などのジャズのスタンダードから、ビートルズやイーグルスのナンバーなど、おなじみの曲がいっぱい。クリスマス・ソングでないところもポイントです。あなたの勝負の日はクリスマスに限らないのですからね。

 それでも、1年に1回のクリスマスに賭けるなら、心底ラブモードのマライア・キャリー様にご登場いただきましょう。当然のように「きよしこの夜」からスタートする限定盤のCDは2枚組。定番ソングに加えて、もちろん「恋人たちのクリスマス」もバージョン違いで収録されています。この曲を聞かなきゃ、二人の夜は始まりません〜。でも、クリスマスの定番ソングって、ほとんどが鼻歌で謳えるのに、このマライアの「恋人たちのクリスマス」だけは、フンフンと歌えませんよね〜。なんか酔っ払いの念仏みたいになっちゃいます。はい、餅は餅屋に、恋はマライアに。「任せた!」って感じですけど、どう?なんか、上手く行きそうな気がするでしょ?

 日本人は季節の催事を大切にするせいか、ショップもレストランもクリスマスを演出してはくれますが、みなさま、クリスマスの日はやってきても、幸せなクリスマスは向こうからは歩いてこないのよ。自分で幸せをつくらナイト!自分で自分を盛り上げナイト!健闘を祈る!

 「あなたは無口な性格ですか?」この質問に即座にイエスと答えられる人は 少ないでしょう。だって、世は「明るさ」全盛時代。誰もが自分の履歴書に「明朗快活」の4文字を書いた経験があるはずですからね。でも、それって本当のあなた?

 時に周囲のノリについていくのが大変と思っても、世を生き抜くためには、明朗快活なフリも大切。それがごく自然にできるなんて、あなた、すごく順応性が高い!

 それなのに、あぁ、それなのに…。時々あなたは思うのです。「なんでこんなにヘコんでいるんだ、なぜカチンと来た一言に余裕の笑顔で切り返せないのだ」と。 そして、ふとした瞬間にこうも思うのです。「そうだ、あそこで、こう言ってやればよかったんだ〜」と。そして、頭の中で過去の1シーンを何度も演じ直したりしちゃうんですよね〜。

 そんなとき、ただな何度も反復演技を繰り返しているだけでは、傷が深くなるばかり。明日に向かっての新しいシナリオを自分でどんどん書けるように、 パワフル・サウンドでへこんだハートを膨らませましょう。

 和訳と見ると「お前たちをあっと言わせてやろう」というフレーズになっている英文の歌詞って、な〜んだ? はい、クイーンの『ウィ・ウイル・ロック・ユー』です。 それを頭に入れて、あのフレーズを歌ってみると…?おおぉ、「ロック・ユー」のところで身体にぐぐっと力が入りませんか?やはりクイーンの曲には、パワーがたくさん詰まっています。 去年リリースのベストアルバム「ジュエル」に続いて、今年「ジュエルII」がリリース、これをまとめた「ジュエルI・II」が登場。はい、おなか、クイーンでいっぱいになります〜!おなか=ハートがもうパンパンだぁ〜!

 ハートがへこんでしまったら、一度ストレスを発散させるのもいい方法ですよね。そんなときはもちろん、ボン・ジョヴィ!のっけから、一気にハイテンション!あれ?私さっきまでへこんでいたのに…と感じること必至。 ハートが勝手にシャウトしますぞ。3年ぶりに出た新作はタイトルも「ハブ・ア・ナイス・デイ」挨拶の言葉ですが、サウンドは骨太ロック全開です。ズンズンと迫ってくるメロディラインは、ボン・ジョヴィならでは。 バラードタッチの曲も、ボン・ジョヴィ節で、決してメロウにはなりません。耳を完全に覆うタイプのヘッドフォンで、大きめの音量で聞きましょう。効きますよ〜。

世の中には常に裏ワザというものが存在するのですが、今回で言うならば、裏ワザはこのアルバム「30-35 人生とは戦いである」。30〜35歳をターゲットにしたCDマガジンの第2号です。ラインナップがスゴイです。 「ロッキーのテーマ」「INOKI BOM-BA-YE」「ジェームズ・ボンドのテーマ」「西部警察メインテーマ」などなど、あちらこちらから、とりあえず強いイメージの曲をかき集めてきて、テンコ盛りにしましたぁって感じ。どこから聞いても、 へこんでいるヒマすらありません。現代社会で戦うオトコたちのための編集ということらしいですが、オンナだって戦わなくちゃならないときがいっぱいあるもんね〜、聞いちゃうもんね〜。

 ビジネス書などを読んでみると、カチンと来た一言への対処法がいろいろ書いてありますが(ex.即座に話題を変える…)、あなたの大切な時間を対処法研究に使うのもネ、 なんか、もったいない気がするんですよ。とりあえず、その一言にとらわれるのは、やめませんか?相手には、いったん逃げると見せかけて…、実はパワフルサウンドでパワー増強って方が、楽しいよね。そう、密かに強くなりませう…

 まぁ、グチと取っていただいて結構なんですけどね、昔は良かったのよ〜ぉ。何がって、携帯電話なんか、なかったんだから。通信手段といえば、茶の間にデンとおいてある電話と、相手の手元に届いたという確証のない手紙。そう、どちらも誰が取るかわかりません…(^ ^;)ゞ

 それが今やIT&多メディア&パーソナル機器時代。「今ごろ、あの人は何をしているの…」てな想いにひたる間もなく、めざす相手には携帯電話やメールにダイレクトでつながります。だからこそ反対に、それで連絡が取れないときは、かなり「行き詰まり」の状態…。そんな時でも、以前なら「きっと何か事情があるんだ…、明日になれば…、休みになれば…」と自分自身に言い聞かせ、納得させる時間稼ぎもできたんですよ〜。それが今は、数時間で結論が出てしまうメディア環境。ある意味、きついっすよ、これは…。

 誰にでも経験がある、かかってこない携帯電話を握りしめて眠る夜。そんな夜は、自分の呼吸の音さえも、耳に突き刺さってきます。それをやさしく包んでくれるのは、こんな曲…。

 すばりですが、アイ・ラブ・ユー。ミスチルの新譜です。幅広い音楽性を持つ彼らですが、新作は、ゆったり広がっていくような優しさに溢れた曲がいっぱい。タイトル通り、いろいろなシチュエーションの愛が描かれています。あなたのやりきれない気持ちを歌ってくれているかのような錯覚にもおちいると思うますが、歌詞を読んじゃダメです。よけい、涙が出ちゃうから…。不安な想いで携帯を握る夜は、ただ聞くだけ…。さらっと聞くだけ、ですよ。

 不安ってのはやっかいなもので、大きくなることはあっても、小さくなることはない…。あまり大きくなり過ぎると押しつぶされちゃうので、そんな時には、異次元へワープです! そのきっかけになりそうなのが、奥村愛子。昭和歌謡のノスタルジックな世界でひととき心を癒しましょう。曲は、いわゆる昼メロドラマの主題歌ですが、たまには、悲恋ドラマの主人公のように、自分自身のシチュエーションに酔うくらいのナルシシズムもあなたに必要です。そう、あなた自身が素敵でいてくれないと、あなたの新しい1日は始まらないのだから…。

 異空間へワープなら、ガイド役に採用したいのが、平原綾香のハスキーボイスです。よく声楽では「息を効率よく声にする」といいますが、息のかなりの部分を声として使いきれていないような、あの歌い方に、今の自分の呼吸と共通するものがありませんか? 「フロム・トゥ」は、昔「ニューミュージック」というジャンルがあった頃の名曲を中心に選曲されたカバー集。ストレートに想いを表現する曲が多いのですが、平原ボイスがちょうど曇りガラスのようになってくれるので、真っ向から愛に取り組む気力がない時に、お薦めです。

 もっとも本当は、携帯電話を握りながら、あなたがこの曲を聞かなくてはならない夜が来ないことを、祈っておりまする…。